◆mirai 創業者インタビュー◆ vol.1 藤原 照美さん・藤原払路未さん

2018.5.5(土)12:00

栄養士監修の弁当と惣菜で「地域の食卓」を守りたい。

2018年2月創業 藤原 照美さん・藤原払路未さん


2018年2月に、健康弁当と惣菜、鮮魚の店をオープンした藤原さん母娘。長年、藤原米穀店を切り盛りしてきた母・照美さんと、管理栄養士の資格を持つ娘・払路未さんが二人三脚で目指すのは、「地域の食卓を守る」こと。創業までの道のりから現在に至るまで、そしてお二人が描く未来について聞いてみました。

Q.創業を決めたきっかけは?

◆払路未さん:
以前から実家の米屋を今後どうすべきか考えていました。そんなとき、mirai365を訪れました。約1年前のことですね。そこから定期的にインキュベーターさんの面接を受けるようになり、創業を意識するようになりました。

Q.最初にmirai365を訪れたきっかけは?

◆払路未さん:
山口市にも起業支援センターができると聞き、「セミナーに参加できたらいいな」というくらいの軽い気持ちからでした。
学生時代に女性起業家が経営する会社でアルバイトをしたことがあり、女性が起業するための支援事業などに携わっていたので、「起業支援」という言葉に懐かしさを感じたことも理由の一つです。当時の自分が毎日ワクワクしていたことが忘れられず、山口でもワクワクできるかもしれない、と心のどこかで思っていたのだと思います。


栄養バランスを考えた日替わりの健康弁当と惣菜。その日仕入れた鮮魚の刺身も並ぶ

Q.家業について相談するうちに、なぜ創業という答えに至ったのですか?

◆払路未さん:
何度も面接を受ける中、私が管理栄養士の資格を持っていること、これまで米屋として地域に根づいた商売を続けてきたこと、米や魚介など食材の仕入先や配達車などがそろっていたことから、インキュベーターさんから「弁当屋をやったらいいのでは?」とアドバイスをいただきました。「それなら保育園や学校、病院、老人施設などで管理栄養士として栄養管理・給食管理業務をしてきた自分の経験が活かせる!」、なるほどと思いましたね。さらに、以前から母が「地域の方々に新鮮な魚を食べてもらうため、本格的に魚屋さんをやりたい」と言っていたこともあり、自分の中でやっと腑に落ちた気がしました。

◆照美さん:
娘から「お母さん、一緒にmirai365に行こう!」と声をかけられたとき、娘の中ではすでに方向性が定まりつつあったようです。私が長年やりたかった魚介の店頭販売についても真剣に考えてくれていました。弁当や惣菜を一緒に販売すれば仕入れた魚を無駄にすることも少なくなる、これまでお米の配達などで長いお付き合いをしてくださっているお客さんに今以上のサービスができるなど、mirai365のインキュベーターさんとともにさまざまなアイデアを出し合っていたようです。嬉しかったですね。実際にインキュベーターさんとお会いして、私の中でも決意が固まりました。

Q.開店までの準備期間はどのような感じでしたか?

◆払路未さん:
準備は、開店する2月までの約半年間で行ないました。夏頃までは、まさか自分が起業するなんて考えてもいなかったので、この半年間は本当にめまぐるしい日々でした。資金調達に始まり、店舗の改装、移動販売車の購入、飲食店営業の許可申請などであっという間に過ぎていきました。

◆照美さん:
私は鮮魚を、娘は弁当と惣菜を担当。二人で協力できるところは一緒に、それ以外はお互いがそれぞれ進めました。その理由には、「自分一人でもできるように」という思いがありました。実際に経営していく中で、いずれ形は変わっていくかもしれませんが、まずはしっかり土台を築きたいと考えています。

Q.インキュベーターマネージャーからの印象に残っているアドバイスは?

◆払路未さん:
数え切れないくらいたくさんありますが、特に印象に残っているのは、「山口でしかできないことがある」「地域のために商売をする」という言葉でしょうか。担当してくださったインキュベーターさんは、首都圏で会社を経営されており、かつて上京していた私にとって、この2つの言葉は心から共感できるものでした。地域によって強み、弱みがあり、同じものはないと思っているので、まずは自分の身近なところからできることを始めよう、と決意できました。
思いつきに似た形で訪れたmirai365でしたが、インキュベーターさんからたくさんのお話を聞けたからこそ今に至っています。わからないこと、不安に感じたことはすぐに相談でき、その都度的確かつ前向きになれる具体的なアドバイスがいただけました。何より、客観的に自分の事業について考える機会になったことが多いに役立ちました。

Q.創業後の現状はいかがですか? 見えてきた課題も教えてください。

◆照美さん:
大変ありがたいことに、徐々にお客さんが増えています。これまでお付き合いのあるお客さんはもちろん、ふらっと寄ってくださる方やお電話で問い合わせや注文をくださる方もいらっしゃいます。

◆払路未さん:
それと同時に、新規開拓を目指し、チラシのポスティングなどもっと認知度を上げるための工夫も必要だなと実感しています。ほか、生産量を増やすための設備の見直しや、お客さんのニーズに応えるため営業時間や販売エリアの拡大など、実際に営業する中で整えるべきものが明確になってきました。まだまだやりたいことがいっぱいです。


鮮魚と移動販売を担当する母・照美さん。営業日は明るい笑顔で迎えてくれる

Q.最後に、これからの目標、夢を教えてください。

◆払路未さん:
まずは、移動販売と定期購入を浸透・定着させたいです。夢は、栄養のバランスのとれた健康弁当と惣菜、新鮮な魚介で「地域の食卓」を守ること。私たちの活動が成功モデルとなって他地域にも広がっていったらいいなと思っています。もっと大きな夢をいえば、山口をどんな人も不安なく活躍でき、生き生きと生活できる地域にすることです。まずは、私たちにできること、お弁当一つから始めていきます!

 

〈企業情報〉
藤原米穀店.CoiCoi
電話:083-922-0697
住所:山口市道祖町5-15
営業時間:火・水・金曜(店頭販売11:00〜14:00、移動販売14:00〜18:00)
管理栄養士が監修する弁当と惣菜、鮮魚の刺身などを販売。店頭に並ぶ商品は全て仕入れ内容による日替わり。山口市の大殿・白石・宮野地区で移動販売も行なう。仕出しやオードブルにも対応(要相談)。