◆mirai 創業者インタビュー◆ vol.2 津田祐介さん

2018.6.6(水)17:00

オリジナル商品の開発で地域をもっと元気にしたい。

2018年4月「のむおまもり 向津具の甘酒」発売

長門市地域おこし協力隊 津田祐介さん・製造仲間の三好隆太郎さん

 

2018年4月、長門市の新たな特産品「のむおまもり 向津具の甘酒」が誕生しました。開発に携わったのは長門市地域おこし協力隊を中心としたメンバーたち。「地域をもっと盛り上げたい」「長門市の酒・純米大吟醸むかつくの製造過程でできる酒粕を有効利用したい」という想いから始まったこの甘酒開発。完成までのストーリーと今後について、長門市地域おこし協力隊のお一人、津田祐介さんと製造仲間の三好隆太郎さんにインタビューしました。

Q.商品開発を決めたきっかけは?

◆津田さん:
2年半前から長門市の地域おこし協力隊として活動を始め、これまでさまざまな事業に携わらせていただきました。その取り組みの中の一つが、向津具半島で栽培するヒノヒカリを使った酒造りでした。長門市には現在造り酒屋がなく、その復活を願って、また観光誘致が進む長門市の新たなお土産として地酒開発を考えました。そこで三好さんにお力を借り、試行錯誤の末に完成したのが「純米大吟醸むかつく」です。昨年の6月に完成しました。

◆三好さん:
実は私たちは高校の同級生で、二人とも都会からのUターン組でした。私が酒造りに携わる仕事をしていることから、津田さんから「長門市の地酒を造りたい」と相談を受けました。「純米大吟醸むかつく」の開発は米のリサーチから始まる、本当にゼロからのスタートでした。そんな苦労の末辿り着いたこの酒は思いのほか評判が良く、製造した1000本はあっという間に売れ、今年は5000本を製造しました。しかし、その中で気になったのが製造工程で生まれる酒粕の存在です。栄養価が高く、美容にも良いとされるこの酒粕を有効利用できないかなと次第に考えるようになりました。

◆津田さん:
酒粕の有効利用を考えたとき、やはり一番先に頭に浮かんだのは甘酒でした。しかし、「むかつくの酒粕で作った甘酒」というだけでは、決定打にかけるというか、もうちょっとインパクトが欲しいなと。ちゃんと裏付けのあるストーリーが欲しいなと思っていました。そこで、改めて長門市という地域を見直したとき、今一番集客力のあるスポット、元乃隅稲成神社とコラボできないかと考えつきました。現在、元乃隅稲成神社は世界的に有名となったことで、連日多くの観光客が訪れます。前々から、そこにもっと元乃隅稲成神社らしい魅力的なお土産があったらいいな、という思いもありました。そこで、甘酒がその栄養価の高さから「飲む点滴」とも呼ばれていることに目をつけ、神社のお守りとかけた商品にしてはどうかというアイデアが浮かびました。「のむおまもり」というネーミングの由来はそこにあります。実際に元乃隅稲荷神社で祈祷もしていただいています。

 

「のむおまもり」について熱く語るお二人。商品名は津田さんが考案した

Q.mirai365ではマーケティング講座に参加されたそうですね。

◆津田さん:
まだ頭の中にぼんやりとした企画を抱えているだけの段階のとき、長門市からの紹介で、mirai365の無料で受講できるマーケティング講座の存在を知りました。1回目は市場調査と分析、2回目はブランド戦略、3回目は差別化戦略、最後はPRと販売戦略と、全4回の講座内容を聞いたとき、どれもとても興味深く感じました。実際に受講したところ、創業予定の方や創業5年以内の方に向けた内容で、非常にわかりやすく、参考になったのを覚えています。そして、得た知識を生かし、ラベルのデザインを決定する際には、実際にターゲット層にアンケートを取るなどし、好みの傾向を分析しました。結果、自分たちの想像だけで進めるのではなく、ちゃんと裏付けを取ったことで自信を持って開発に取り組めました。事業を手掛けるということは、こういった基礎知識も大切だと痛感しました。

Q.インキュベーターマネージャーからの印象に残っているアドバイスは?

◆津田さん:
どれもこれも印象に残っており、どれが一番かは決められませんが、ホワイトボードを使用して、コンセプトを練っていく作業がとても楽しく、ためになりました。インキュベーターマネージャーの杉山さんが、私たちの抱えている悩みや疑問、超えなければいけないハードル、そのときの話の流れで浮かんできたアイデアなどをホワイトボードにどんどん書き出され、線で結んだり、丸で囲ったりと、徐々にいろんな要素がまとめられ、絞られ、まるで霧が晴れるようにやるべきことが見えてきたのです。そのテンポの良さとその場の雰囲気は「さすが!」の一言です。正直、こうやって創業を目指す方や創業5年以内の方にマンツーマンで向き合ってくれるのか…と驚きました。しっかりと話を聞いてもらえたことで躊躇していたものから解放されて、とてもポジティブに開発に進んでいけましたね。


ターゲットは主に女性。キャップにかけるラベルは「子宝」「恋愛成就」「商売繁盛」の3種類

Q.実際に販売がスタートしていますが、反響はいかがですか?

◆三好さん:
4月に発表したばかりなのですが、地域の新聞やフリーペーパー、ニュースなどに取り上げていただき、お問い合わせもいただいています。元乃隅稲成神社を訪れた観光客の皆さんも手に取ってくださっています。そのおかげもあり、製造本数は毎週150本くらい。「純米大吟醸むかつく」と並ぶヒット商品になってほしいです。何より、地元の方々からもたくさんの応援をいただいているのが嬉しいですね。

◆津田さん:
今回の甘酒の開発責任者であり、デザインを担当してくれたのは長門市地域おこし協力隊の一人で向津具エリアを担当している大迫さんという女性です。女性の好みを意識した、思わず手に取りたくなるようなデザインなので、甘酒を味わうだけでなくラベルの可愛さも楽しんでいただきたいですね。きっと「映え」ますので、InstagramなどのSNSにたくさんの人が投稿してくれたらいいなと思います。やがては長門市の、元乃隅稲成神社の定番土産になることを期待しています。

 

〈商品情報〉
「のむおまもり 向津具の甘酒」
URL:https://www.facebook.com/nagatoshi.kyouryokutai/
販売場所:龍宮の潮吹交流施設(元乃隅稲成神社そば)、センザキッチン